2009年11月25日

本人確認って簡単に言うけどさ・・・

午前中、転出届を発行してもらいに市役所に行って来ました。
申請書類を出してソファで待っていると、70代後半〜80代前半とおぼしきご婦人が窓口に。
どうやら遺産関係の手続きにいらしたようです(だって目の前だったし、聞こえちゃったんだもーん)。

窓口担当者から身分証明書の提示を求められたそのご婦人。
カバンから健康保険証を出しました。

係のひと:写真付きじゃないとダメなんですよ。運転免許証かパスポートなどはお持ちですか?
ご婦人:ありません。

とても車を運転できるとは思えないお年寄りに対して「運転免許証お持ちですか」はないだろう・・・と思いながら、こちらがハラハラしてしまいました。すったもんだした挙げ句、ようやく「はい、それではこの番号札を持ってお待ちください」と申請が済んだ様子。

自分が自分であることの証明って一見簡単なように思えるけど、みんながみんな簡単に自己を証明できるわけじゃないんだな〜。
今、自分は身分証明に運転免許証を使っているけど、歳をとって車に乗らなくなったらどうしたらいいのかしら?
もう海外に行くこともないだろうからパスポートは更新するつもりないし。
自治体から写真付きの住基カードを発行してもらおうかな・・・。
そうだな、住基カードが確実で手っ取り早いな・・・。

以前は今ほど本人確認がきびしくなかったけど、今じゃどこでも本人であることの証明を求められます。
世の中はどんどん動いていて、それに合わせて法律や規制も変わっていくけど、そこで十分な配慮を受けにくいのが社会的マイノリティーの人々。市役所で会ったご婦人も、本人確認の術を持たないという点では社会的に弱い立場に属します。

なんかヘンなの〜。
規制をきびしくするのなら、その受け皿としての体制もしっかり整えないと。社会的マイノリティーの人が不便な思いをしなくていい世に中になるといいな〜。