2009年12月14日

ホームドクター

私は皮膚が弱い。冬になってお湯を使うようになると、手の甲の湿疹がひどくなる。
インティを迎えて水仕事の量が増えたので、それと比例するように手の湿疹も悪化の一途をたどっていた。

今日こそは診察を受けようと決意し、インターネットで近所の医療機関を検索してみた。
最寄りのM医院は「内科・外科・放射線科・皮膚科」を診てくれるらしい。
とりあえず、近いからここに行ってみよう!

じっちゃん先生がひとりで複数の診療科を診てるのかな〜、などと考えながらナビを頼りに現地に向かう。
途中、「ここを曲がれと言うんかい???」と目を疑いたくなるような細い道を案内されたが、そんな細い道はイヤなので別のルートからアクセス。すると、パッと開けたところにキレイな医院が建っていた。

待合室は広々してて、お年寄りのサロンのようになっていて、畳の小上がりがあったり、ソファやイスがあり、大型テレビがあり、温かいお茶も自由に飲めるようになっている。実際、患者はみなお年寄りで、診察が終わってもすぐには帰らず、みんなで楽しそうにお喋りしていた。

30分ほど待って私の番。診察室に入ると山男みたいな男性がひとり。ドクターだった。でも白衣は着ていない。青いチェックのネルのシャツを着て、いまにも登山するような出で立ちだ。この50代くらいのドクターがひとりで診ているのだな。

問診を進める中で私が最近引っ越してきたことがわかると、ドクターの顔がパッと明るくなり、「あー、よそもんだぁ♪」と言う。
そして間髪入れずにこう続けた。
「よそもんウェルカム。よそもんがこの町を変えるんだからね!」と熱く語り始めた。
「僕もよそもんです。出身は火星。」と真顔で言う。「僕は火星だけど、両親は長崎出身」だそうだ。

診察が終わるまでニコニコと「よそもん、よそもん」を幾度となく繰り返し、診察室を後にする時には背中越しに「よそもんウェルカム!大歓迎です」と言ってくれた。

先生、ありがとう。ホームドクターはあなたに決定です。末永くよろしくお願いします。